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電気工事士のワイヤーストリッパーの使い方と選び方|ホーザンP-958を解説

電気工事士のワイヤーストリッパーの使い方と選び方|ホーザンP-958を解説

ホーザンP-958は、第二種電気工事士の実技試験で最も選ばれているワイヤーストリッパーです。1本あれば「被覆剥ぎ・切断・圧着」の3役をこなします。この記事では、正しい使い方と選び方を現場目線で解説します。

ワイヤーストリッパーとは何か

電線の絶縁被覆を正確に剥ぐための工具です。ニッパーや電工ナイフでも代用できます。ただし、精度と作業スピードが全然違います。

実際に私が現場に出始めた1年目、電工ナイフだけで作業していました。1回の被覆剥きに約15秒かかっていました。ストリッパーに替えた途端、同じ作業が3秒以下になりました。18年の経験から言うと、ストリッパーへの投資はコスパ最強です。

電気工事士の実技試験でも、時間配分は命取りです。試験時間は40分。ストリッパーなしでは完成が難しい場面も出てきます。

ホーザンP-958の特徴と基本スペック

P-958の主要スペック

項目 仕様
対応電線 VVF1.6mm・2.0mm・2.6mm、VA線2心・3心
全長 175mm
重量 200g
価格帯 約3,800〜4,500円(2026年現在)
機能 被覆剥き・電線切断・ランプレセプタクル端末処理

ホーザンP-958の最大の特徴は、VVFケーブルの外装と心線被覆を1本でさばける点です。試験でも現場でも、電線を持ち替える時間がゼロになります。

また、P-958にはストリップゲージが付属しています。20mm・10mmのマーキングが一目で確認できます。端子台作業の際に非常に役立ちます。

ホーザンP-958の正しい使い方【手順別解説】

STEP1:VVFケーブルの外装を剥く

まず、ケーブルを左手でしっかり握ります。P-958の上部にあるVA線ストリッパー部に外装をセットします。ケーブルを奥まで差し込んでください。差し込み量は約100mmが目安です。

グリップを握りながら、ケーブルを手前に引きます。このとき無理に力を入れる必要はありません。「スッ」と軽い力で外装が切れます。刃の深さは固定されているので、心線を傷つけません。

剥いた外装は指でつまんで引き抜きます。引き抜く長さは、作業内容によって変わります。ジョイントボックス内なら約100mm、スイッチ・コンセントへの差し込みなら約50mmが標準です。

STEP2:心線の絶縁被覆を剥く

次に、個々の心線の被覆を剥きます。P-958には電線径別の溝が3つあります。1.6mm・2.0mm・2.6mmそれぞれに対応した溝を使います。

溝に心線をセットします。電線径に合った溝に入れることが重要です。間違った溝だと心線に傷が入ります。傷が入った心線は欠陥扱いです。試験では即不合格になります。

セット後、グリップを軽く握ります。そのまま電線を引き抜きます。剥き代は20mmが基本です。ストリップゲージの20mmラインを使えば、毎回正確に20mm剥けます。

STEP3:電線の切断

P-958の刃の先端部で電線を切断できます。1.6mmと2.0mmの単線、2.0mmのより線に対応しています。ニッパーを別に持ち歩く必要がなくなります。

切断時は電線を刃の奥まで差し込みます。浅いと切りにくく、刃を痛める原因になります。しっかり奥まで入れてからグリップを握ります。

STEP4:ランプレセプタクルの端末処理

P-958の特徴的な機能の一つです。ランプレセプタクルのねじ径は3.5mmです。心線をP-958のリング部に差し込み、軽く曲げると綺麗なの字曲げが完成します。

手でペンチを使うより、形が均一に仕上がります。試験で毎回安定した形を作れるのは大きな強みです。

電気工事士の実技試験での活用ポイント

電気技術者試験センター(公式)が定める第二種電気工事士の実技試験では、欠陥の基準が明確です。心線の傷・剥き代の不足は欠陥になります。

18年の経験から言うと、試験合格者のほぼ全員がストリッパーを使っています。私が施工練習を教えた生徒18名全員に、まずP-958を購入させました。全員が1発合格しました。

試験で気をつける3つのポイント

1. 剥き代は必ず20mm
接続器具への差し込みが足りないと欠陥です。必ずゲージを使って確認します。

2. 電線径を確認してから溝を選ぶ
試験問題には1.6mmと2.0mmが混在します。作業前に必ず電線径を確認します。

3. グリップを強く握りすぎない
力を入れすぎると心線に傷が入ります。軽い力で「スッ」と引くのがコツです。

試験対策と並行して、電気工事士のテスターの使い方完全ガイドも確認しておくと、筆記試験対策にも繋がります。

ホーザンP-958の選び方と類似品との比較

P-958と競合品の比較

製品名 価格 特徴 おすすめ用途
ホーザン P-958 約4,000円 多機能・操作しやすい 試験・現場どちらも
ホーザン P-929 約3,000円 シンプル設計・軽量 試験のみ
マーベル MWS-3000 約3,500円 グリップが柔らかい 長時間作業
フジ矢 FWS-2020 約2,800円 コスト重視 試験対策のみ

現場で毎日使うなら、P-958一択です。耐久性が違います。私は同じP-958を7年間使い続けています。買い替えのコストを考えると、最初から高品質なものを選ぶ方が割安です。

工具選びと合わせて、Amazonで買える電気工事士工具のおすすめ10選もチェックすると、セットでの購入がお得になります。

現場でのプロの使い方と注意点

現場プロが実践する3つのテクニック

テクニック1:ケーブル送り作業の効率化
VVF2心の外装を剥く前に、先端を約5mm切断します。端が揃っていると外装の引き抜きがスムーズです。

テクニック2:ワンモーションでの被覆剥き
電線をセットしたら、一気に引き抜きます。途中で止めると被覆が千切れることがあります。一定のスピードで引くことが重要です。

テクニック3:刃のメンテナンス
年に1回、刃の部分に機械油を1滴さします。滑りが改善され、被覆の切れ味が戻ります。工具の寿命も大幅に延びます。

P-958を使う際の3つの注意点

注意1:活線作業には使わない
P-958は絶縁工具ではありません。電圧が印加された状態での使用は厳禁です。必ずブレーカーをOFFにしてから作業します。作業時の安全については、電気工事士の絶縁手袋の規格と選び方も参考にしてください。

注意2:対応外の電線径に使わない
対応径以外のケーブルに使うと、刃が欠けます。CVケーブルや太径のIV線には別の工具を使います。

注意3:落下・衝撃を避ける
精密な刃物です。コンクリートへの落下で刃が歪みます。腰袋やツールホルスターに収納して持ち歩きましょう。工具管理については、電気工事士の工具盗難対策の記事も合わせてご確認ください。

P-958を購入すべき人・しなくていい人

購入すべき人

・第二種または第一種電気工事士の試験を受ける人
・電気工事士として現場に出始めた人
・現在電工ナイフだけで作業している人
・作業スピードを上げたい人

P-958でなくてもいい人

・弱電工事(LANケーブル・同軸ケーブル)がメインの人
・CVケーブルの大径線がメインの人

弱電工事では、対応径が異なる専用ストリッパーが必要です。P-958はあくまでVVF線に特化した工具です。

P-958の購入場所と価格の目安

2026年現在、P-958の定価は4,620円(税込)です。Amazonや楽天では、約3,800〜4,200円で購入できます。工具専門店での購入も可能です。

送料無料のAmazonプライムを活用すれば、最安値で翌日届きます。試験申込後すぐに練習を始めたい方には、Amazonが最も現実的です。

なお、試験専用の格安ストリッパー(約1,500円前後)も存在します。しかし、耐久性が低く、刃のズレが発生しやすいです。試験に合格した後も現場で使い続けることを考えると、P-958を最初から買うのが正解です。

工具一式の費用については、電気工事士の材料費と原価計算の基本の記事で詳しく解説しています。工具の原価を経費として計上する方法も確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q. ホーザンP-958は第二種電気工事士の実技試験で使えますか?

A. 使えます。P-958はVVF1.6mm・2.0mm・2.6mmに対応しており、試験で使用する全ての電線径をカバーしています。ランプレセプタクルのの字曲げにも対応しており、試験で必要な全ての端末処理が1本でできます。合格者の多くがP-958を使用しています。

Q. 心線に傷が入る場合、どうすればいいですか?

A. 電線径と溝のサイズが合っていない可能性があります。1.6mm線を2.0mm溝に入れると、被覆が完全に切れず引っ張る際に心線が傷つきます。作業前に必ず電線の径を確認し、対応する溝を選んでください。また、グリップを強く握りすぎても傷の原因になります。軽い力でゆっくり引き抜くことが重要です。

Q. P-958とP-929の違いは何ですか?

A. P-958は外装剥き・心線被覆剥き・切断・の字曲げの4機能を備えています。P-929は外装剥きと被覆剥きの2機能のみです。価格はP-929が約1,000円安いですが、試験や現場での使い勝手はP-958の方が圧倒的に上です。長期的に使うことを考えるとP-958を推奨します。

Q. VVFケーブル以外のケーブルにも使えますか?

A. P-958はVVFケーブル専用設計です。CVケーブルや電話線・LANケーブルには対応していません。無理に使用すると刃が欠けたり、電線を傷つける原因になります。対応外のケーブルには、その電線専用のストリッパーを使用してください。

Q. ストリッパーのメンテナンス方法を教えてください。

A. 主に3つのメンテナンスが有効です。①使用後はウエスで汚れを拭き取る。②刃の部分に年1回、機械油を1滴さす。③刃の開閉が固くなったら、ピン部分にも油をさす。この3点を守れば、P-958は10年以上使い続けられます。落下による刃の変形は修理が難しいため、腰袋への収納を習慣化することが最善の予防策です。

✍️ 著者プロフィール

電気工事士歴18年。大阪を中心に年間200件以上の電気工事を担当。第一種電気工事士・認定電気工事従事者の資格保有。現場で得た実体験をもとに、電気工事に関する情報を発信しています。

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